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京都府小学校長会事務局
京都府総合教育センター内

TEL.075-621-8123


京都ならではの教育 学びをつなぐ

令和2年に現行学習指導要領が全面実施となり、各学校では子どもたちに「生きる力」を育むべく「主体的・対話的で深い学び」に向けた授業改善を進めてきました。「生きる力」の育成には、VUCA時代と言われる中でも、“自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい”という子どもたちへの想いが込められています。ところが、令和2年3月の新型コロナウイルス感染症拡大防止のための全国一斉臨時休業、その後のコロナ禍における教育活動では「3密」を避け、子ども同士、子どもと教師の関わりが薄くなり、学び合いや対話的な学習等は十分に取り組めない状況が続きました。

 そのような中、令和3年1月に中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して〜全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現〜」が示され、GIGAスクール構想の推進により、1人1台のタブレット端末が配置されました。当初は活用に不安のあった教職員もいましたが、今では『令和の日本型学校教育』に示された子どもの可能性を引き出し、個別最適な学びと協働的な学びを実現するために、必須のツールとなりました。また、ICTの活用では、授業改善はもちろんのこと、教職員の業務改善にも大きな期待が寄せられているところです。

  私たちを取り巻く社会情勢は、少子高齢化、グローバル化やデジタル技術の進展、国際情勢の不安定化等、変化し続けています。「いじめ」「不登校」「虐待」などの子どもを取り巻く人権課題、発達障害、LGBTQ、ヤングケアラー等、多様な子どもへの支援や配慮、併せて、教職員の人材育成、危機管理、「働き方改革」の更なる推進等、教育課題は山積しています。

 予測困難と言われるこれからの時代を生きる子どもたちにとって、必要な力はやはり知・徳・体の調和、つまり「生きる力」です。全ての子どもに10年後の未来を見据えて他者と共存しながら自分らしく生きる力を付けることです。国語や算数等の教科の学びも大切です。しかし、子どもたちが様々な活動を通して小さな成功・失敗体験を積み重ねていくことも、とても大切な学びではないでしょうか。

 京都府小学校長会は先人が築いて来られた、京都に息づいている子どもを地域や社会の宝として大切にする教育理念を尊び、誇りとするとともに、他者の人権を尊重し合い、豊かな未来社会を創造する人材育成を目指して学校経営の責任者である校長の役割と指導性を究明しようする京都ならではの教育を継承し、後世に繋ぎたいと思います。

 そのため、各支部校長会や会員一人一人の英知を結集し、校長会総力を挙げて研究を推進し、私たち校長の力を高めていきたいと考えます。皆様方の御支援、御協力を賜りますようお願いいたします。

 結びにあたり、本会に対しまして御指導、御支援をいただきます京都府教育委員会並びに京都市教育委員会の皆様に厚く御礼申し上げますとともに、校長会事務局の皆様の御尽力に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。

  令和6年6月
                     京都府小学校長会 会長 浅野 尊浩

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